導入事例

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株式会社ソウルウェア様

業種:
情報通信業

利用用途:
請求管理・会計処理連携

使用製品:
krewData

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事例公開日:2019年9月27日

※ 事例記事の内容や所属は取材当時のものです。

複数の請求管理アプリから会計ソフトに入力するデータをまとめたい
念願のバッチ処理が行えるkrewDataは一目見て導入を決定した

「kintone」と連携して帳票を出力するプラグイン「RepotoneU」を提供する株式会社ソウルウェア。順調にユーザーが増えていく中で請求業務の負担が重くなってきた。そこで、「kintone」+「krewData」でバッチ処理を行い、業務効率を大幅にアップした。システム開発のプロがどのように「krewData」を活用しているのか、株式会社ソウルウェア 代表取締役の吉田超夫氏にお話を伺った。

【課題】複数アプリから会計サービスへのデータ入力を手で行っていた

株式会社ソウルウェアは2012年に創業。2期目に入ったくらいでkintoneの開発案件があり、初めてkintoneに触れたことがきっかけで「kintone」のカスタマイズ受託開発をスタート。現在は7期目ということで、kintone界隈では老舗として有名だ。

ソウルウェアでは、さまざまな案件を手がける中、顧客は「帳票」に関する要望を多く持っていることを知った。そこまでニーズがあるなら、ということで、2014年に「Repotone(レポトン)」という製品をリリース。「Repotone」はkintoneのプラグインでなく、kintoneと連携するクラウドソリューションとして提供したもので、自由な帳票を開発できるため他社の製品と比べて何でもできるのが強みだった。顧客のほぼすべての要望を吸い取れるという製品だったのだが、初期費用がある程度かかったり、人手が足りずに開発の手が回らなくなったりして、セールス的にあまり伸びなかったそう。

そこで、2015年11月にkintoneのプラグインとして「RepotoneU(レポトンユー)」をスタートした。PDFの帳票レイアウト設定をすべてkintoneの画面の中でできてしまうのが特徴。初代「Repotone」とは対照的で、できることはある程度限られるが、顧客側で設定して使い始められるというスタイルがニーズに刺さった。サービスイン直後からかなり引き合いがあり、現在では「RepotoneU」シリーズ合計で1,100ユーザーが利用している。ちなみに、製品名の「U」は、あなた(You=U)が自分で設定できます、という意味で付けたという。

ソウルウェアではクラウド型の会計ソフトfreeeを導入している。RepotoneUのユーザー数が多くなると、当然売り上げをfreeeに入力する手間も増える。「RepotoneU」には買い切り型のライセンス契約やサブスクリプション契約など契約形態の異なる複数の製品があるうえ、ソウルウェアのビジネスには、受託開発業務があり、それぞれ請求形態が違うので、別のkintoneアプリとしてデータを管理している。そうすると、freeeに登録するために1件ごとに手作業で仕訳することになり、手間がかかってしまう。異なる請求形態のデータを1つのCSVファイルにまとめられればfreeeに取り込むことは簡単なので、複数アプリに散らばっているデータを統一したいという課題があった。できれば、毎月決まったタイミングで請求データを統一するので、その処理を機械的に自動化したいとも思っていた。しかし、この機能を自分で実現するのは大変そうだと、頭を悩ませていたのだ。

代表取締役 吉田 超夫様
吉田 超夫様
代表取締役

「「kintone」の受諾開発をする中でいただくリクエストでも、帳票の次に毎月決まった日にデータの集計処理を行いたいというバッチ処理が多くありました。それまではプラグインだけで実行できる製品がなかったのです」(吉田氏)

【導入】krewDataリリースを見て即導入!半日でシステムを完成させた

2018年11月、吉田氏は複数のkintoneアプリのデータを自動集計できる「krewData」のプレスリリースを見て、即テスト導入。そして、その日のうちに4つのアプリにまたがっていた請求情報からfreeeに登録できる形式に集約する設定を完了させてしまった

「半日くらいかかりましたが、仕訳のための元データを自動で作るところまで一気に作ってしまいました。「kintone」そのものには詳しかったので、「krewData」も迷わず使えました。私自身がシステム屋なので、やることが最初から明確だったのも大きかったと思います。ヘルプなども見ないで、結果を見ながら試行錯誤して作りました」(吉田氏)

「krewData」でさまざまな請求アプリやライセンス管理アプリから情報を引っ張ってきて成型し、会計サービスに登録できるようなデータを作成。それをCSVファイルでダウンロードし、freeeにインポートすれば仕訳完了となる。

アプリには日々データが追加されていくものの、会計サービスには新規のデータだけを登録しなければならない。そこで、「krewData」の処理中に、会計登録日時を元のアプリのデータに書き込むようになっており、重複処理をしないような工夫も凝らされている。また、機能だけでなくユーザーインターフェースも導入の決め手になった。

「RepotoneU」はユーザーインターフェースが使いやすいところで高く評価されていますが、「krewData」を一目見たときに、「RepotoneU」と同じくらいこだわっているな、と感じました。関数もExcelで使えるものはだいたいあるので、ある程度システムをわかっている方であれば、すぐに使えると思います。」(吉田氏)

kintone soulware krewData連携
krewDataでfreee登録用仕分けアプリを作るための集計フローの画面
krewDataでfreee登録用仕分けアプリを作るための集計フローの画面

【導入効果】仕訳データの入力作業から解放され、次は請求業務の自動化を狙う

「krewData」で仕訳データを自動作成することで、1件1件手入力していた作業から解放された。毎月何百件もの入力作業が不要になった効果は大きい。特にトラブルもなく、目的を達成できているという。

現在は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)製品を利用してCSVファイルをGoogleドライブに保存し、そのデータを外注している人が会計サービスに登録するというワークフローを構築しているそう。バックオフィスの業務を徹底的に減らし、自動化に注力しているのだ。

RPAは請求業務にも利用している。毎月大量の請求書を作成するので、既存顧客の場合は前月の請求書をコピーして来月分に書き換わるような機能をJavaScriptで作っている。JavaScriptで作った機能はkintone上から操作する必要があるので、この作業をRPAで実行しているという。

「RPAは便利なのですが、処理が落ちることがあるんです。3回に1回は止まってしまい、手動で作業しなければなりません。ここも「krewData」で処理できるなら、エラーを起こさずに処理できるようになります。」(吉田氏)

そんな課題の中で生まれたのが、2019年9月3日にリリースした新機能だ。「krewData」と「RepotoneU Pro」を連携させ、「krewData」で帳票を自動出力できるようになるというもの。

さらに、「Repotovas」という「RepotoneU Pro」の連携オプション(Repotovasはコクヨ株式会社のサービスです。)を使うことで、請求書や納品書などをメールやFAX、郵送で送ることも可能になる。

「「krewData」のコマンドパネルに「RepotoneU出力」アイコンが出ます(画像参照)。これをデータ編集フローに組み込んでスケジュール機能で自動実行日を設定すると、バッチ処理で請求書の作成から郵送までできるようになります。こうなると、うちはほぼ何もしなくても請求業務ができてしまいます。」(吉田氏)

情報システム部 松尾 有紗様

実は、ソウルウェアとグレープシティのコラボは初めてではない。「RepotoneU Pro」には、一覧画面からボタンを押すだけで表示されているレコードすべての帳票を作る一括出力機能があるが、カスタマイズビューの場合、対象が把握できないので、この機能のボタンを表示しないようにしている。しかし、グレープシティとコラボして情報を共有することで「krewSheet」に限っては、一括出力のボタンを表示できるようにしているのだ。

krewSheet上にRepotoneUのボタンを表示

作業が中断されてしまう可能性のあるRPAより、「krewData」を使って直接データを操作する方が、自動化という面では業務効率に役立つ、と吉田氏。RPAにかかるコストを削減できるのもメリットだという

「krewData」を活用することで、データをアウトプットする際の前さばきを手軽に実現しただけでなく、自社サービスの「RepotoneU」と組み合わせることで、請求業務を大幅に効率化するという離れ業を実現した株式会社ソウルウェア。バックオフィス業務を自動化することで、システム開発という本業に集中することで、「RepotoneU」で好調なセールスを達成できた。今後も、さらに業務効率を改善し、「RepotoneU」シリーズを成長させていくことだろう。

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