導入事例

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笠原工業株式会社様

業種:製造業

部署:全社

利用用途:予実管理・情報共有基盤

使用製品:krewSheet / krewDashboard

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事例公開日:2024年1月11日
※ 事例記事の内容や所属は取材当時のものです。

krewDashboardでグラフ化した管理項目をGaroonに展開
基幹システムのデータと連携した予実管理などkintone活用を加速させるkrewシリーズ

発泡プラスチックに関連する事業を手掛ける笠原工業株式会社では、社内の情報共有基盤としてサイボウズのGaroonを社内のグループウェアとして導入し、基幹システムのサブシステムや、協力会社も含めた業務基盤にはkintoneを展開。さらに情報管理のインターフェースにはkrewSheetを、部署ごとに必要な指標や経営指標はkrewDashboardを採用しグループウェアのポータルに表現している。その経緯について、情報システム課 大河原 純氏にお話を伺った。

【課題】グループウェアとkintone導入、思うように活用が進まない現実

1917年から製糸業を営む企業として「生産は愛なり」を経営理念に据え、発泡プラスチック関連事業を展開している笠原工業株式会社。食品容器や包装通函、断熱材などに用いられる発泡プラスチックの設計・製造・販売を行う合成事業本部を中心に、発泡プラスチック成形機の設計・施工を行うピオニシステム事業部や米倉庫の設計・施工を手掛ける工建事業本部を展開している。顧客の用途に合わせたオリジナルの発泡プラスチック製品の提案が強みで、受け継がれてきた高度な匠の技術を武器に、安定した品質とスピードで顧客の要望に応えている。

そんな同社では、車両管理や会議室の予約などに使えるIT基盤を整えたいという社内の要望をきっかけに、長年整備されていなかった情報共有基盤を見直し、情報の一元化と業務の効率化を推進していくことになった。そうした中でグループウェアの情報収集と選定のために展示会に足を運んだ大河原氏はサイボウズのブースでkintoneに出会う。ノーコードで誰でも手軽に業務アプリを作れることができるkintoneのデモを見て、その利便性と扱いやすさに衝撃を受けたという。そこで、スケジューラーをはじめとした情報共有基盤としてのサイボウズのグループウェア Garoonとともに、基幹システムでは扱えない業務管理をローコードで容易にシステム化できるkintoneの導入を検討したのだ。

「kintoneの他にもローコードツールは検討したのですが、どれも習熟に時間がかかりそうでしたし、RDB(リレーショナル・データベース)の知識も必要だったので自社に展開するのは難しい印象でした。でも、ノーコードで視覚的にアプリが作成できるkintoneは衝撃でした。システム部門は人員も少ないので、kintoneであれば新人でもすぐに即戦力として活躍できると考えたのです」と大河原氏。

さらに、kintoneには認定資格制度があり、社員のスキルをステップアップさせやすい環境であることも高い評価に繋がったという。

情報システム課 大河原 純様
大河原 純様
情報システム課

こうして、グループウェアのサイボウズ Garoonとkintoneを両輪に据え、社内の情報共有や業務基盤の整備を進めることになったのだが、kintoneに関して入力の観点から新たな課題が生まれたという。

「発泡プラスチック部門で顧客情報や案件情報の管理をシステム化したいという要望があったので、サンプルアプリを使って案件管理アプリを作ってみたのですが、現場からレコードを1つずつ開いて情報登録や追加修正する部分をもっと楽にしたいとの声があがりました。もともとExcelで案件管理を行っていたので、Excelのような一覧上での入力が求められたのだと思います」と大河原氏は当時を振り返る。

【選定】Excelライクなインターフェースと情報の可視化が容易なkrewシリーズに注目

そこで注目したのが、Excelの延長として情報管理やメンテナンスが可能なメシウスのkrewSheetだった。案件情報の登録は、顧客との打ち合わせや見積もり作成といった営業アクションを起こしたときにすぐに入力できれば理想だが、実際は担当している案件をまとめて登録することが多いのだという。

「営業の人は(出先から)事務所に戻ってから案件の情報登録や進捗状況の入力を行うことになるので、自分が担当する案件の一覧画面から直接入力・編集できるものが求められたのです。そこでkrewSheetを現場に提案しました。Excelのような入力操作が可能でしたし、条件や組織で色分けして視認性を高められるのでkrewSheetの使い勝手は高いと考えました。現場からはすぐに受け入れてもらうことができました」と大河原氏は説明する。

さらに事業部長や営業所の所長からは、予実管理や案件数、確度、受注金額など営業管理に必要な各種の指標を1つの画面で表示して日々グラフとして把握しやすい環境づくりも求められた。これにはkrewDashboardを提案したという。

「これまでは基幹システムから定期的に帳票を出力して現場に提供していましたが、リアルタイムでは出せず、2週間に1回程度の集計でした。kintoneに基幹システムのデータを出力してkrewDashboardでグラフ化すれば、毎日でも指標を把握できますし、グラフからドリルスルーすることで詳細情報を確認するといったBI的な使い方も可能です。経営層や管理者に対して見たい情報を手軽に共有できると考えました」と大河原氏。

結果として、プラットフォームとしてのkintone活用を推進させるべく、効率的な情報管理やメンテナンスに役立つkrewSheetおよび営業情報の可視化が容易なkrewDashboardを採用し、サイボウズ Garoonと連携させながら社内の情報基盤を整備する決断を行ったのだ。

【効果】kintone展開に欠かせないkrewシリーズ、外部含めた情報の可視化に注力

■ 8割ほどはkrewSheetを活用、なくてはならないプラグインとして定着

現在同社では150名ほどがサイボウズ Garoonを活用している。kintoneのアカウントは必要に応じて付与する運用で、ゲストアカウントも含めておよそ100名がkintone及びkrewシリーズを業務に活かしている。社内全体で300ほどのkintoneアプリが作成されており、kintoneの勉強会を通じて業務部門の担当者もアプリ開発を行っているそうだ。

「最近ではアプリを作る際には必ずkrewSheetを使っており、アプリ全体の8割ほどはkrewSheetが使われています。なくてはならないプラグインになっています」と大河原氏。

同社のkintone環境は部門ごとに必要なアプリにアクセスできるようになっており、例えば大河原氏が所属する情報システム課であれば機器情報や購買先一覧、社員情報などマスター系アプリなどがポータル画面に表示される。工建事業本部であれば、車両の運行記録や休暇・休出届、工事台帳、設計台帳といった工事に関する各種アプリが表示されるようになっているとのこと。

■ Xrossモードにて予実管理の視認性を向上、基幹システムとcli-kintone にて連携

使い方の一例としては、予算管理の仕組みが挙げられる。以前は営業所単位でExcelの予算表を作成し、各営業担当が、得意先ごとに品種別の予算を月別で入力して本部に提出。本部では手作業で1つのExcelに集約した後、営業所に返送。返送されたExcelを各営業所の担当者が基幹システムに投入して予算管理を行っていたのだが、この集計業務をkintoneとkrewSheetで自動化した。具体的には、kintone上に予算入力アプリを作成し、krewSheetのXrossモードを活用し、営業担当は自分の得意先ごとに月別の予算と粗利を入力するだけで、集約と集計を行えるようにしたという。

月別品種別の予算を営業担当者がそれぞれ起票し、関数を用いて集計した結果をkintone専用のコマンドラインツール「cli-kintone(クリキントン)」を使って自動的にCSVにて書き出し、基幹システムへの投入を実施。また、基幹システム上の実績情報は夜間バッチにてCSVとして書き出され、cli-kintoneにてkintoneに展開することでkrewSheetでの予実管理が実現できている。

課題概念図
効果概念図
▲	krewSheetのXrossモードで作成した予算管理アプリの実際の画面
▲ krewSheetのXrossモードで作成した予算管理アプリの実際の画面

「予算や実績の集計を表示させながら、サブウィンドウにてその内訳が表示できるようになっています。krewSheetが持つXrossモードがあったからこそ視認性よく管理できています」と大河原氏は評価する。

■ iframeを利用してGaroonのポータル画面にkrewシリーズの各種画面を展開

さらに使い方で特徴的なのは、サイボウズ Garoonのポータル画面にiframeを利用してkrewDashboardやkrewSheetの情報を表示するだけでなく、ゲストスペースにて取引先との情報共有にkrewSheetを表示するなど、利用者への情報把握を分かりやすく行っていることだろう。

サイボウズ Garoonのポータル画面には、予実管理の情報や粗利達成率、営業所ごとの月次売上額などkrewDashboardでグラフ化されたグラフを表示しており、スライサー機能にてグループごとの売上比率や伝票データの検索ができるなど、ポータル画面から詳細情報まで確認できるようになっている。

Garoon上に表示されたkrewDashboardの営業指標
▲ Garoon上に表示されたkrewDashboardの営業指標
krewDashboard上の伝票検索をクリックすると伝票明細アプリに遷移
▲ krewDashboard上の伝票検索をクリックすると伝票明細アプリに遷移

また、krewSheetにて管理している車両の運行情報なども表示するなど、サイボウズ Garoonのポータル画面だけを見ればアクセスしたメンバーに必要な情報が全て確認できるようになっている。さらに部署によっては有給取得状況などの状況もグラフ化して表示できるように工夫されている。

krewDashboardにより可視化された有給取得状況
▲ krewDashboardにより可視化された有給取得状況
■ kintone活用にkrewシリーズが大きく貢献、基幹システムのサブシステムとしても重宝

Excelを使う文化が根付いていた同社だけに、krewシリーズのおかげでkintoneを業務基盤として活用してもらえる環境が整備できたことは大きいと大河原氏は評価する。特にPCに不慣れな現場もあるため、krewシリーズの存在は大きなものだった。また、krewSheetがあることで現場の課題に応じてアプリ作成が可能になっており、ちょっとした社内募集の申し込みアプリも難なく作成、運用できている状況にあるという。

krewDashboardについても、最新情報が常にポータル画面だけで確認できる仕組みが整備できたことで、経営層からも高く評価されている。

基幹システムにて売上情報は管理できますが、粗利の情報が入力できる部分がありませんでした。kintone側で必要な情報を付加してkrewDashboardで表現するなど、基幹システムのサブシステムとしてkintoneおよびkrewシリーズがうまく機能しています」と力説する。

外的要因で経営環境が変化した場合でも、管理に必要な情報をkrewSheetで入力管理し、krewDashboardで可視化することができるなど、スピード感のある情報管理、活用が可能になっていると好評だ。

krewシリーズについては、ヘルプ機能が充実しており、アップデート情報も詳細かつ迅速に提供されているなど、メシウスの情報提供についての評価も高い。

「krewシリーズのドリルなどはとても具体的に学べることでとても参考になっています。テンプレートも豊富に用意されており、現場で分からないことがあればヘルプページのリンクを知らせてあげるだけで、多くのことが解決できる。使う人の立場に立って情報発信してくれて助かっています」。

krewSheetドリルのトップページ
▲ krewSheetドリルのトップページ
※ krewシリーズのドリルは「活用応援サポート」から閲覧できます
■ 生産部門のデジタル化に向けた取り組みと、協力会社との業務基盤に拡張していく

現在は、営業部門などを中心にkintoneおよびkrewシリーズ活用が進んでいるが、製造業である同社だが、工場の現場をはじめとした生産部門に対しての展開はまだ十分にできていないという。

「我々に限らず製造業では基幹システムにデータを蓄積するような仕組みは持っているはずですが、周辺業務や詳細な記録はいまだに紙で行っているところも多く、我々も同様です。例えば時間単位の実績などをkrewSheetで並べて一覧表示して課題を見つけるといったこともできるはずで、管理側というよりも現場にて蓄積された情報をチェックして次に生かすような場面でkrewSheetを使っていきたい。また月例会議などで使う月報などはまだ紙で運用している場面が多いため、krewDashboardでグラフ化しながら、会議のなかでドリルスルーして詳細な情報を確認するといったシーンでの活用は期待できます」と大河原氏。生産現場で得られた情報をもとに営業部門とコミュニケーションを深めるといった活用も可能になるため、会社全体でデータ活用をさらに加速させていきたいという。

また、すでに管理できる項目が固まってしまっている基幹システムに対しては、別途kintoneおよびkrewシリーズなどで必要な情報をインプットし、基幹システム上の情報と組み合わせて管理する用途へのさらなる拡張にも期待を寄せている。

「請求などしっかり組み上げたシステムは安定して動くことが一番大事であり、そこで管理しきれない情報をうまくkintoneおよびkrewシリーズで吸収していきたい」と大河原氏は意欲的だ。外部環境に合わせた新たなインターフェースづくりに、今後もkrewSheetを活用していきたいという。

さらに、現在はkintoneのゲストスペースで受注状況など案件情報の共有を取引先や顧客と行っているが、部材の発注業務などをゲストスペース上で行うなど、社外との業務基盤としての活用もさらに進めていく計画だ。そのインターフェースとしても、krewシリーズを有効活用していきたいと今後について語っていただいた。