導入事例

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有限会社アートワークス様

業種:製造業

部署:全社

利用用途:情報共有基盤・発注管理

使用製品:krewData

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事例公開日:2023年10月20日
※ 事例記事の内容や所属は取材当時のものです。

現場に適した使い勝手を提供、情報集約による情報の可視化を実現
アプリ間集計などkintoneの利便性向上に貢献するkrewシリーズ

京阪神を中心にオーダーメイド家具を手掛けている有限会社アートワークスでは、設計部門と実際に家具を製作する職人との間の情報共有基盤としてkintoneを採用、タイムカードアプリや案件ごとに発生する木材などの発注管理アプリの集計業務としてkrewDataを活用している。その経緯について、同社 営業設計部 宗政 伊織氏および株式会社 Be Magical Solutions 代表取締役 稲澤 康博氏にお話を伺った。

【課題】紙とホワイトボードによるアナログな情報伝達。職人との情報共有が課題に

ひとりひとりの思いをカタチにするオーダーメイド家具を製作する工房として、関西一円を中心に家具の製作から納品・設置までを行っている有限会社アートワークス。既製品では対応しきれない造作家具や別注家具、特注什器を制作。木材だけでなく、石や鉄を使った家具なども手掛けている。技術に長けた職人が一つずつていねいに作る家具は好評で、G7広島サミットの会議で使われた大型テーブルは、同社が手がけた作品の1つだ。

そんな同社では、案件情報を全て紙で管理しており、顧客情報や制作する家具の情報、顧客の要望、制作進捗といった情報を紙に記載して案件ごとにファイリング。やり取りした資料も含めて全て印刷して保存していたという。

「案件の進捗は営業設計担当者しか把握できておらず、職人はどの程度案件が来ているのか、どの程度の規模の家具製作を担当するのかもわからない状況でした。職人に案件をお願いする際には、ホワイトボードに付箋で職人に割り当てたうえで、進捗状況はホワイトボードの情報だけで判断せざるを得ない状況だったのです」と宗政氏は説明する。

職人も次にどんな案件を担当するのかわからない状況で、ストレスを抱えている部分もあったという。一方で、営業設計担当者は職人の仕掛かり状況が判断できないために納期を顧客に即答できない状況も続いていたのだ。

アートワークス営業設計部 宗政 伊織様
宗政 伊織様
アートワークス営業設計部

そんな折、兵庫県にある財団法人が実施する県内製造業のDXを推進させるためのDX実践・人材育成事業の研修を通じて社内のDX化に取り組むことに。以前から知り合いだったkintone導入支援を手掛けている株式会社Be Magical Solutionsの稲澤氏から同事業の補助金制度について案内を受け、kintoneによる社内のDX化を進めることになったという。この補助金事業は、6ヶ月の研修期間のなかで社内のDX化を進める人材を育成し、企業にその基盤を根付かせていくことを目指したもので、稲澤氏とともにkintoneによる業務基盤を整備していったとのこと。

案件管理の問題点

【選定】集計業務に欠かせないプラグインとして紹介を受けていたkrewDataに注目

はじめに取り組んだのは、以前から課題となっていた全体の案件管理。6ヶ月の研修期間のなかでkintone化し、社長含めた営業設計のメンバーで案件情報の共有基盤を構築した後、職人に利用を促したという。しかし、なかなか現場にkintoneは浸透しなかった。そこで、とにかくkintoneに慣れてもらうことが大切と考え、全員が毎日使うタイムカードアプリを作成することを決意した宗政氏。

「ちょうど物理的に使っていたタイムカードの仕組みが壊れたタイミングだったこともあり、kintoneの基本機能でタイムカードアプリを制作したのです。しかし、kintoneに入力してもらった時刻をExcelに転記して手作業で集計して職人に労働時間を見せるなど、二度手間で効率的な仕組みとは言えませんでした」。

そこで稲澤氏に相談したところ、研修当初から必須のプラグインとして紹介されていたkrewDataを改めて提案されたという。

「kintoneを使って企業でシステムを構築したいという要望をお聞きする場合には当初から必須となるプラグインを紹介しています。というのも、お客様の多くは案件管理や工程管理、在庫管理、そして経営指標の見える化を望んでおり、どうしても機能を拡張するプラグインが必要になるからです。ただ、後からプラグインの説明をすると、お客様の理解が追いつかないことも多いので、最初からプラグインの必要性や概算価格を説明しておき、気持ちを作っておいていただいています。その1つとして、集計業務が発生する在庫管理などを実装する場合にkrewDataが必要だと研修時に紹介していました」と稲澤氏は当時を振り返る。

Be Magical Solutions 代表取締役 稲澤 康博様
稲澤 康博様
Be Magical Solutions 代表取締役

そこで、入力した情報を集計して職人に見せていく際に手間がかかっていたタイムカードアプリを効率的に運用するべく、入力されたデータ集計を効率的に行うことが可能なkrewDataを活用することにしたという。

導入初期には、krewDataがどういうものかよくわかっていませんでしたが、解決したい課題が具体的になると、初めてkrewDataの重要性が分かりその便利さも実感しました」と宗政氏。

【効果】kintone開発を挫折させないプラグインとして重宝するkrewData

■ kintoneによる業務基盤を整備、集計業務に貢献するkrewData

現在は、社長や職人含めた7名全員でkintoneにて構築した業務基盤を活用しており、案件管理をはじめ、材料発注管理や概算見積、休暇・代休申請、タイムカードなど各種アプリを運用。マスター系のアプリも含めて日常業務に生かしている。外部との連携については、Google Formsを経由してWebからの問い合わせを受け付けており、問い合わせ内容がkintoneにレコードとして記録されている。これらkintoneアプリにおいてkrewDataが使われているのが、タイムカードアプリや材料発注管理アプリだ。

タイムカードアプリでは、画面上のボタンを押下すると出退勤が打刻できるようになっており、月次で社員ごとにレコードを分けたうえでレポート出力しているが、社員ごとに勤怠情報を月次集計する部分にkrewDataが活用されている。

krewData活用によるタイムカードアプリの改善
タイムカードアプリのデータをkrewDataで編集している実際のフロー図
▲ タイムカードアプリのデータをkrewDataで編集している実際のフロー図

また材料発注管理アプリでは、発注先ごとに仕入れる材料をkintoneに入力したうえで、帳票出力のプラグインであるRepotoneUにて発注書として出力。その後、案件番号をキーにkrewDataにて集計し、案件管理の画面に表示させている。

材料発注管理アプリのデータをkrewDataで案件ごとに集計し、案件管理アプリに表示している
▲ 材料発注管理アプリのデータをkrewDataで案件ごとに集計し、案件管理アプリに表示している

なお、概算見積アプリでは、フルオーダー家具のためにすぐに価格が提示できなかった従来の環境を刷新し、材料名と寸法を入れると工数含めた概算の金額が素早く算出され、顧客に提示できるようになっている。

「材料や工数のマスターについてのメンテナンスを定期的に実施することで、いつでも概算の見積が算出できるようになっています。全て社長自ら計算式を入れ込んでいます」と宗政氏は説明する。

■ 圧倒的な業務効率化に貢献、krewDataは絵を描いているようで面白い

今回kintoneおよびkrewData含めた複数のプラグインにて社内の業務基盤を整備したことで、例えばタイムカードアプリでいえば転記および集計作業が簡素化され、以前は2時間あまりかかっていた作業がわずか1分で完結できるなど、圧倒的な業務効率化を実現している。

「材料発注においても、以前はFAXに記載された材料情報や金額を探すなどの時間が必要でしたが、今は検索して入力するだけで発注も簡単に実施できるおようになりました。社内のDX化による効果は大きい」と宗政氏は評価する。

今では職人も案件管理などの情報を活用するなど、社内での円滑な情報共有が大きく進んだという。手軽に有給申請が可能になったことで、有給の取得率は以前の24%から約3倍の67.8%へと大きく向上するなど、働き方の環境改善にも大きく寄与していると現場からも好評だ

krewDataについては、稲澤氏の研修を経たこともあり、IT経験のない宗政氏であっても使いやすさを実感しているという。

「とても触りやすいツールで、絵で表示されたコマンドを線で繋いでいくことでデータのつながりが見えてきます。正直絵を描いているようで面白いツールです」と評価する。

krewDataでデータ編集フローを作成するステップ―図はkrewDataシナリオ集より引用
▲ krewDataでデータ編集フローを作成するステップ―図はkrewDataシナリオ集より引用

稲澤氏と一緒に1つのフローを作成して動作を覚えていきながら、新たなものを作る際には過去作成したものを参照し、レビューで確認しながら試行錯誤していくことでkrewDataを使いこなしている状況だ。研修を手掛けた稲澤氏も「krewDataは企業にとって必須のものだという認識です。お客様からのご要望を聞いたときに、できませんと回答をすることがなくなり、導入以前にあきらめるお客様がなくなったというのが実感としてあります。そもそもkrewDataが出る前は、SIでその部分を作り込む必要がありましたが、krewDataのおかげでドラッグ&ドロップで基本的にフロー作成が可能になるなど、今やユーザにとって欠かせないツールとなっています」と稲澤氏は評価する。

■ kintone学習においてデータベースを適切に理解するために役立つkrewData

今回実施したのは、半年間の研修内でkintoneの基礎から自社の課題に対して必要なアプローチを稲澤氏が並走しながらアプリ開発を進めていくことで、社内で自走できる環境を整備することに成功している。

「研修の初期段階で到達目標を設定し、その内容に応じて研修プログラムを作成、毎回必ず参加者に宿題を宣言してもらい、次回の研修までにその課題や宿題に取り組む実践的なアプローチで進めていきました」と稲澤氏。

kintone学習においては、データベースであることを強く意識させずに、本来の魅力であるアプリが作成できる感覚を大切にしているという。

「基本的にはフィールド名とフィールドコードを合わせること、そしてルックアップした時には必ずレコード番号を持ってくること、という2つを基本的なお作法として必ず実施してもらっています。この作法が定着した段階で初めてキーの説明に入っていき、データベースの話をするととても理解が進みます。そして後にkrewDataに触れた際には、データとデータを紐付けする作業の意味が理解しやすくなります。krewDataを使えばデータが繋がっていくことが見えるため、データベースという全体像が掴みやすくなっています」と稲澤氏は学びのコツについて力説する。

また、仮のデータでの演習は行わず、実際の生データで具体的に集計したいものが出てきた段階で初めてkrewDataに触れてもらうと、難しいポイントも理解してもらいやすくなると稲澤氏。

「すぐに試してもらうのではなく、最適なタイミングでkrewDataに触れてもらうことが学びにおいては重要です」と説明する。

■ 蓄積されたデータの活用を進めながら、工数集計などの業務に活かしたい

今後については、案件管理アプリに蓄積されたデータを活用し、マーケティング活動に活かしていきたいという。「都道府県や市町村といった地域やマンションや新築戸建など物件の種類によって受注した家具の傾向などが蓄積されています。これらの情報をkrewDataで集計することで、例えばSNSなどの発信時に特定ターゲットを狙って広告を出すなど、外部からの効率的な集客を行うための活動にも繋げていきたい」と宗政氏は意欲的だ。

また、すでにアプリ化している休暇・代休申請に関して、例えば1時間単位で代休取得が可能になるよう、krewDataで詳細な集計処理のためのフローを作成したいという。

「日々多忙な職人のキャパを把握しやすくするべく、krewDataにて職人ごとの1ヶ月単位での工数を集計し、krewDashboardにて可視化するような試みにもチャレンジしたい」と宗政氏に今後について語っていただいた。

この事例の導入支援パートナー
株式会社 Be Magical Solutions ロゴ
株式会社 Be Magical Solutions

kintoneを扱えるDX人材の育成研修に力を入れるSI企業。研修は1年に170回以上実施。顧客が自社の業務改善を行うために、kintoneなどのITツールを活用するための技術習得を支援します。またスピード重視の対面開発も実施しています。